ポーランドとリトアニアで進むガス輸送パイプライン共同プロジェクト「ガス・インターコネクション・ポーランド・リトアニア(GIPL)」で、ポーランドが国内区間の着工に向けて動きだした。現地送ガス事業者ガスシステムはこのほど、77キロメートルに及ぶコノプキ=ククフ区間の建設でNDIエナジーを中核とした企業グループと発注契約を交わした。リトアニア側でも同業アンバーグリッドが工事を発注済みで、来年末の完工に向け準備を進めている。
ガスシステムは3月、リトアニア国境からククフまでの47キロメートルの区間工事を国内石油ガス設備建設大手のJTに発注済みだ。国内のパイプラインの最終区間となるコノプキからルトカ・スクロダまでの区間(61キロメートル)についても現在、発注先を検討している。
GIPLは全長約500キロメートルで、完成後はポーランドからリトアニアへ天然ガスを年間27テラワット時(TWh/24億立方メートル)、リトアニアからポーランドへ同21TWh(19億立方メートル)輸送する計画だ。総工費は約5億ユーロで、欧州連合(EU)から2億6,630万ユーロの助成金を受ける。