トルコのエルドアン大統領は4日、新型コロナウイルス対策として実施しているロックダウン(都市封鎖)措置を段階的に緩和すると発表した。ここ2週間で新規感染者数が減少してきていることを受けたもので、まずは外出、都市間移動禁止を緩和するほか、小売店などの営業再開を許可する。順調に進めば7月に措置を全廃する。
外出制限では、これまで外出が禁止されていた年配者、子ども、青年に対し、一定の時間帯で外出を許可する。65歳以上の人は10日に4時間、14歳以下の子どもは13日の11時から15時、15~20歳の青年は15日の11時から15時に自宅から出ることができる。子どもと青年については徒歩圏内に限る。
市境を超える移動は、観光地を擁するアンタルヤ、アイドゥン、エルズルム、ハタイ、マラティヤ、メルスィン、ムーラの各県で可能になる。
ショッピングモールは11日に営業を再開できる。理髪店、美容院、ビューティーサロンも同日から開店できる。ただし、受付顧客数は通常の半分までとし、予約制をとらなければならない。
大学は来月15日から開講する。
エルドアン大統領は「コロナ対策が感染の拡大抑制に大きく役立った」と評価。「段階的に日常に戻ることになるが、新型コロナの流行がいつまで続くか、いつ治療法が確立するかがはっきりしない以上、これまでとは違う『新しい日常』となることを記憶にとどめなくてはならない」と国民に呼びかけた。また、感染者数が急増するようであれば、制限を再導入すると予告した。