トルコの4月インフレ率10.9%、2カ月連続で低下

トルコ統計局(TUIK)が4日発表した4月の消費者物価指数(CPI)の上昇率は前年同月比で10.9%となり、前月(11.9%)から1ポイント縮小した。インフレ率の低下は2カ月連続。原油価格の下落を受けて燃料費の上げ幅が縮小したことが大きい。過去12カ月の平均インフレ率は12.7%だった。

分野別にみると、構成比重の大きい「運輸(自動車燃料含む)」の上昇率が前月から3.3ポイント減の5.5%へ、「住居費・公益料金」は同0.8ポイント減の14.5%に縮小して全体を押し下げた。そのほか、「アルコール飲料・たばこ」(31.3%、8.9ポイント減)、「宿泊・外食」(12.6%、1.1ポイント減)、「教育」(12.4%、1ポイント減)も平均を上回ったものの、上昇率は前月から低下した。「食品・非アルコール飲料」は1.2ポイント増の11.3%に上昇した。

同国中銀は先月、新型コロナウイルスの蔓延による経済の失速に対応するため、8会合連続となる利下げを実施。政策金利を8.75%に設定した。中銀は通貨リラ安が進んでいるものの、原油価格の下落や経済活動の停滞により、年末まで物価上昇の鈍化が進むとみている。

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