高級車大手の独BMW(ミュンヘン)は6日、ハンガリー東部のデブレツェンに工場を建設する計画を延期すると発表した。同社は新型コロナ危機を踏まえすべてのプロジェクトを見直しており、その一環で着工を1年、先送りすることを決めた。グループの従業員数も減らす意向で、新規採用を抑制する。
同日発表した2020年第1四半期(1~3月)決算の営業利益は13億7,500万ユーロとなり、前年同期(5億8,900万ユーロ)の2.3倍に拡大した。比較対象の19年第1四半期はカルテル容疑を受けて巨額の引当金を計上したことから利益が強く押し下げられていた。
20年第1四半期の売上高は3.5%増の232億5,200万ユーロに拡大した。金融サービス部門が増収となり全体をけん引。自動車部門は6.4%の減収となった。自動車販売台数が20.6%減の47万7,111台と大幅に落ち込んだことが響いた。純利益は5億7,400万ユーロで、2.4%減少した。
自動車部門の売上高営業利益率は1.3%にとどまった。第2四半期(4~6月)は営業赤字を見込んでいることから、同利益率はマイナスに転落する見通しだ。20年12月期は0~3%を予想している。