トヨタのチェコ合弁会社TPCA、生産を再開

トヨタ自動車と仏グループPSAのチェコ合弁会社、トヨタ・プジョー・シトロエン・オートモービル(TPCA)が25日、コリーン工場で生産を再開した。新型コロナウイルスの感染抑制対策として3月18日に操業を停止して以来、2カ月ぶり。生産台数は初日の300台からスタートし、29日までにフル稼働の900台へ引き上げる。チェコの自動車メーカー3社のうち他の2社は4月中に生産を再開しており、TPCAの再稼働が最後となった。

TPCAによると、生産再開に当たって、操業継続に十分な受注残高があることを確認し、完成車の輸出、部品調達に必要な物流手段を確保した。また、工場内での感染を防ぐため、◇入口でサーモグラフィーカメラによる体温測定を実施◇昼休みを10分延長◇食事用のテーブルの間隔拡大――など数多くの衛生措置を導入した。

工場閉鎖中には新型「ヤリス」の生産準備に取り組んだが、日本など国外からのエンジニア受け入れが難しく、予定が遅れ気味だ。それでも求人活動は継続しており、最大1,000人を新規採用する方針だ。

コロナ危機でチェコの自動車製造3社はいずれも生産を停止したが、現代自動車は4月14日、シュコダ自動車は27日にそれぞれ再開した。

チェコ乗用車生産台数は1—4月に31%減少した。影響の大きかった4月単月の減少幅は89%弱に上った。

上部へスクロール