チェコ外相が外遊再開に意欲、貿易振興が目的

チェコのペトシーチェク外相はこのほど、コロナ危機による制限がなくなり次第、貿易振興を目的とする外遊を再開する意思を示した。輸出主導型経済のチェコにとって、国外の取引先開拓が決定的に重要なためだ。欧州連合(EU)諸国への依存を弱める狙いもある。

外相は、コロナ危機で世界景気が後退する中、チェコ企業が国外市場に食い込むチャンスを見つけられるよう支援する意思を強調。状況が許すようになり次第、経済界代表とともに外遊を再開したいと話した。

チェコ政府は輸出高に占める対EU取引の割合が84%弱を占める現状を打開するため、外相・経済使節団の派遣を通じて他の地域との取引拡大の可能性を探ってきた。しかし、新型コロナウイルスの流行で外相の訪問が延期されるなど、他国との経済交流拡大にブレーキがかかっている。

外務省では商工会議所及び産業連盟(SPCR)を協力し、秋にもザンビア、アンゴラ、南アフリカなどサハラ以南諸国への経済使節団を派遣する方向で準備を進めている。中南米諸国については、昨年に続き、外相のメキシコ、コロンビア再訪問を計画する。行先としては東南アジア諸国も視野に入れている。外相訪問が延期されたクウェート、サウジアラビア、ヨルダンについては日程調整で交渉中だ。

外相は昨年、メキシコ、コロンビアのほか、エチオピア、ケニア、ジョージアを訪れた。コロナ危機前の1月にはインドを訪問している。

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