ゴレニアがセルビアの衛生陶器工場を停止、事業再編の一環で

家電大手・中国海信集団(ハイセンス)のスロベニア子会社ハイセンス・ゴレニアはこのほど、セルビア北部のザイェチャル工場で生産を停止した。同工場では傘下のゴレニア・ホームを通じ、洗面台や浴室・サニタリー製品を製造している。従業員数は約100人。現在、2社が同工場の買収またはリースに関心を示しているという。

今回の生産停止は新型コロナウイルスの流行とは関係がない。ゴレニアはすでに2年前から中核事業である家電製品の製造販売に注力し、それ以外の事業を切り離す決定をしていた。昨年11月には、子会社で給湯器やヒートポンプを手がけるゴレニア・ティキ(Tiki)をスウェーデンの暖房機器大手ニベ・インダストリーAB(NIBE)に売却することで合意した。

ゴレニアは2011年、倒産した現地陶磁器メーカーのポルツェランからザイェチャル工場を取得。これまで1,000万ユーロを投じてきたものの、赤字経営が続いていた。

ゴレニアの昨年上半期の売上高は前年同期比1.6%増の5億6,750万ユーロで、営業利益(EBITDA)1,240万ユーロ、純損失2,950万ユーロを計上した。同社はゴレニアとAskoの2つのグローバルブランドのほか、Atag、Pelgrim、Upo、Mora、Etna、Kortingの6つのローカルブランドを持つ。スロベニアとセルビアのほかチェコにも拠点を構え、全体で従業員約1万人を抱える。

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