ロシア北西部アルハンゲリスク州のチブルスキ知事はこのほど、北極海航路整備の一環であるバレンツ海沿岸港建設計画への投資額が5億米ドルを超えたこと明らかにした。同プロジェクトは2021年に着工の予定で、投資額は総額3,000億ルーブル(41億3,000万ドル)に上る。
新港建設はインフラ投資企業アエオン(AEON)がプロジェクト運営を担当する。ネネツ自治管区内のインディガに近いバレンツ海沿いに通年使用可能な深水港を設けるもので、年間取扱能力は8,000万トン。主にコークス、木材、肥料、化学製品、紙類の積み出し基地として利用され、カザフスタンや、キルギス、日本、中国からの積荷も扱う。完工は2025年となる見通し。
新港建設と連動し、ウラル地方と同港を結ぶベルコムウル(BelKomUr)鉄道も整備が進められている。この鉄道はロシア北西部と中国を結ぶ幹線を構成するもので、完成するとシベリア、ウラル両地方からの輸送距離が800キロメートル短縮する。同鉄道は新港のほか、既存のムルマンスク、アルハンゲリスク、ベルモルスク、サベッタの各港とも連絡する。(1RUB=1.50JPY)