トルコの電子商取引(EC)が活況を呈している。取引高は今年1-5月累計で633億トルコリラ(82億1,740万ユーロ)に達し、前年同期を48%上回った。ペクジャン貿易相が6月24日、同国のEC情報システム(ETBIS)に関するウェブ会議で明らかにしたもので、特に食品分野では6倍に拡大した。小売店の営業制限など新型コロナウイルスの影響も追い風となり、ネット通販の利用が加速したもようだ。
ECの主要決済手段であるカードでの支払いで取引高が大きく伸びたのは、家庭用機器・家電で前年同期比75%増となった。衣料品・靴・アクセサリは43%増、電子機器は53%増、ソフトウエアは95%増だった。
2019年の取引高の85%は国内取引で、国内のネット通販ポータルに出店した国外業者の取引は9%、在外トルコ人による取引は6%を占めた。トルコでは現在、68,457社がECビジネスを展開する。同国の有力オンラインマーケットには、ギッティ・ギディヨール(Gitti Gidiyor)、ヘプシブラダ(Hepsiburada)、アラバ・コム(Araba.com)、トレンジョル(Trendyol)などがある。(1TRY=15.62JPY)