仏乳業大手ラクタリスが8月末までにルーマニアの2工場を閉鎖する。同国事業の再編に伴うもので、2工場が手がけてきた「ラドルナ」ブランドの生産を国内の他工場に移管する。生産地が変わるだけで、地域農家からの生乳調達やラドルナ製品の展開などに変更はないと説明している。
閉鎖するのは東部フロレニと北部ヴァトラドルネイにある工場だ。ラドルナ製品は今後、中西部アルバ県、中部コヴァスナ県の工場で生産する。
集団解雇処分を受ける従業員には一時金を支給するほか、ルーマニアにあるラクタリスグループ企業や、他の企業への再就職支援措置を講じる。
ラクタリスはルーマニアの乳業最大手。年間2億5,000万リットルの生乳を調達し、20万トンの製品に加工している。2008年に9,000万ユーロで買収したラドルナのほか、アルバラクト、コヴァラクト、ララウル、ラクターテ・ハルギータを傘下に収める。ルーマニア事業の年商規模はおよそ2億5,000万ユーロ。従業員数は2,300人に上る。