ハンガリーが15日から、新型コロナウイルスの感染リスクに応じた入国管理を実施する。政府は以前から、入国制限の対象国を減らすことを内容とする欧州連合(EU)の勧告に従わない姿勢を明らかにしており、今回の措置はこれを具体化するものだ。
新しい方式では、世界各国を独自の基準で「高リスク国」、「中リスク国」、「低リスク国」に分類する。高リスク国と中リスク国から入国できるのは、ハンガリー人・永住者及びその家族、90日以上の滞在許可保有者のみだ。日本は中リスク国に該当する。
高リスク国からの入国では、感染の有無を確かめるテストを受けることと、14日間の隔離措置が義務付けられる。
中リスク国からの入国者は、14日間の隔離措置が義務付けられる。ただし、入国前5日以内に48時間以上の間隔を置いて実施された2回のテストで陰性だったことが証明できれば、義務が免除される。低リスク国については入国制限はない。
現行で高リスク国に分類されているのは、アフリカ、南米全域と、日本・中国を除くアジア諸国。欧州では、アルバニア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、北マケドニア、コソボ、ベラルーシモンテネグロ、ウクライナが含まれる。
中リスク国には、日本、英国、ノルウェー、スウェーデン、ポルトガル、ブルガリア、ルーマニア、セルビア、ロシア、中国、米国などが分類される。
例外としては、◇グループ企業などの商用目的で中リスク国から入国する場合◇入国前6カ月以内に新型コロナウイルスに感染したことが証明できる場合◇当局指定のルートに沿って陸路でハンガリーを通過する(トランジット)場合――などが定められている。