トルコの発電船大手カルパワーシップは14日、シエラレオネ国営電力供給会社(EDSA)と新たに5年間の発電契約を交わしたと発表した。取引額は明らかにしていない。投入する発電船は重油または液化天然ガス(LNG)を燃料とする。
カルパワーシップは2018年にEDSAと初めて電力供給契約を交わした。現在、首都フリータウン沖で発電船2隻が稼働し、国内需要の80%を賄っている。新契約は供給安定が目的で、供給量は乾期が平均63メガワット、雨期が23メガワットを予定する。ただ、シエラレオネは送電網が未発達で国内電化率はわずか5%にとどまっている。
トルコの複合企業カラデニズ・ホールディング傘下のカルパワーシップは発電能力36~470メガワットの発電船25隻を保有し、総発電能力は約4,100メガワットに上る。初期投資を抑えて短期間で電力供給を開始できる発電船は途上国の需要が大きく、ガーナ、モザンビーク、ガンビア、シエラレオネ、セネガルなどアフリカ8カ国のほか、レバノン、インドネシア、キューバでサービスを提供している。
現在、リビアでは首都トリポリ、フムス、ミスラタの港を経由して国内西部地域に電力を供給するプロジェクトの準備を進めている。同国産のディーゼルや天然ガスを燃料とし1,000メガワット時(MWh)の電力を供給する計画だ。