ロシアのタタルスタン共和国を本拠とする石油化学大手タトネフチとカザフスタンのアルール・グループは7月31日、カザフスタンでのタイヤの合弁生産に向けて基本合意した。1億4,000万~1,880万米ドルを投資してカザフスタンにタイヤ工場を新設する。2022年に稼働する計画で、間接雇用を含めて約800人の雇用創出を見込む。
合意書によると、新工場の年産能力は乗用車・軽トラック用タイヤが300万本、中大型トラック用タイヤが50万本。新車用・交換用タイヤを国内自動車メーカーに供給するほか、近隣諸国への輸出も視野に入れる。
カザフスタンはシムケント・タイヤの閉鎖以来、タイヤ需要を国外に依存しており、2018年の輸入本数は400万本に上った。
アルールは自動車国内最大手のサリアルカ・アフトプロムを子会社に持つ。また、安徽合肥江淮汽車(JAC)、安凱汽車、宇通客車、シボレー、ラボン、現代自動車、ニヴァ・シボレー、UAZ、MANブランドの正規ディーラーを傘下に収める。
タトネフチはロシアの石油大手で、石油・ガス生産のほか、製油、石油化学、タイヤ生産、ガソリンスタンド運営、電気設備、石油・ガス業界向け設備の開発製造などを手がける。