チェコERC-TECH、100%建設廃材の再生コンクリート製造技術を開発

建設廃材の再生技術に取り組むチェコのERC-TECHが、100%廃材を利用した高品質コンクリートの製造技術を開発した。同技術は従来の原料を完全に置き換えることができる画期的な方法で、再生したコンクリートは欧州規格EN206+A1に準拠している。すでに世界154カ国で特許を取得済みだ。同社は国内ではスウェーデンのスカンスカ、独BASFなど8社と提携するほか、国外ではスロバキアと中東の1ヵ国で同社の技術が採用されており、今後も提携による事業拡大を狙う。

ERC-TECHの再生コンクリート製造技術は、コンクリートだけでなくレンガ、屋根瓦、タイルなど環境を汚染しないとされる不活性廃棄物を全て利用する。廃材の粉砕には一般的な粉砕機を使用する。材料の混合工程が品質の重要なカギを握るとされており、コンクリートの圧縮強度は最大45MPa(メガパスカル)まで上げることができるという。

ERC-TECHのマレク社長は、全世界で年間約35億トンの建設廃棄物があるという現状から、同社技術の将来性に期待する。一方、再生コンクリートの普及拡大には再生品へのイメージを変える必要があるとも指摘する。同社長によると、再生品は一般のコンクリートより約1割軽量で、最大45%の製造コスト削減が可能。質が高い製品も多く、リサイクルによる好環境性を強調している。

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