トルコのスタートアップ企業、スマート信号機で海外市場開拓

トルコのスタートアップ企業ISSDインフォメーション・エレクトロニクスが、海外市場の開拓に乗り出している。独自開発の交通信号電子制御システムをこれまでにアラブ首長国連邦(UAE)、カザフスタン、ジョージア、バーレーンなど6カ国に納入しており、今後も輸出に力を入れていく方針だ。

ISSDは、交差点に設置したカメラで集めた情報から交通量をはじき出し、必要に応じて青信号の時間を調節するシステムを開発した。これまでに国内20都市で採用され、信号での待ち時間を約30%短縮する効果があったという。ISSDによると、信号の電子制御システムをトルコで実用化したのは同社が初めてで、国内で導入済みのシステムのうち70%が同社製という。

ISSDは2009年にトルコ科学技術研究会議(TUBITAK)の支援で設立。アンカラの中東工科大学(ODTUe)付設のテクノロジー工業団地「テクノケント」に拠点を置く。19年売上高は2,800万米ドルで、このうち国外が10%を占めた。3年以内にこの割合を50%まで引き上げる計画だ。湾岸諸国、北米、中央アジア、パキスタン、インド、ナイジェリアなどに狙いを定めている。

同社は電子交通管制システムも商用化しており、近くパレスチナへ出荷する見通しだ。

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