トルコの電子機器メーカー、DOFロボティクスが開発した入場者の自動消毒装置(キャビン)が受注好調だ。新型コロナウイルス感染拡大を抑制するための衛生管理策として、空港やショッピングモールなど多様な施設で需要がある。メルトカン社長がトルコの通信社アナドルのインタビューで明らかにしたところによると、生産開始から2カ月で米国、中国のほか中東のカタールやサウジアラビア、欧州ではイタリア、オーストリアなどから注文が増えている。平均販売価格は1ユニットあたり1万ドルで、今年は20万ユニットの販売を目指す。
DOFロボティクスは2006年創業で、娯楽産業向けのシミュレーションプラットフォームや消毒用機器を開発販売する。自動消毒キャビンは入り口の自動ドアに搭載されたセンサーで入場者の体温を計測するとともに、マスクの着用有無を探知する。体温が設定された上限値を越えずマスクを着用していれば、ドアが開き入室できるという仕組みだ。キャビン内では、数カ所に設置されたノズルから消毒液が噴霧され、衣服や靴を10秒以内で消毒する。新型コロナウイルスだけでなく他のウイルスに対しても大きな消毒効果があるという。
ゲート型ユニットのため設置が簡単で、搭載された入場者のデータ監視報告システムはオンラインで政府機関のモニターアプリに組み込むことができる。