トルコ中央銀行は24日の金融政策決定会合で、主要政策金利である7日物レポ金利を2ポイント引き上げ、10.25%とすることを決めた。利上げは2018年9月以来2年ぶり。市場は据え置きを予想していた。経済は回復傾向にあるものの、通貨リラ安が進み、インフレ率も高止まりしていることから、予想外の利上げに踏み切った。
同国のインフレ率は4月の10.9%から6月に12.6%まで上昇し、その後は11.8%で高止まりしている。中銀は声明で、新型コロナ流行に伴う混乱が正常化する中で「ディスインフレ効果が表れると予想していた」ものの、急速な経済回復によりインフレ率が想定よりも高い水準にあると指摘。インフレ期待を抑制するため利上げを行ったと説明した。
今後については、持続的なディスインフレの維持が景気回復にとり重要だとして、インフレ抑制と景気浮揚を両立させるため慎重な金融政策をとる方針を示した。
中銀は昨年7月、2年10カ月ぶりの利下げを実施し、政策金利を24%から19.75%に引き下げた。その後も今年5月までに8回の追加利下げを実施。利下げ幅の合計は15.75ポイントに達した。