ロシア石油最大手で国営のロスネフチはこのほど、有機化合物のアセトンからイソプロピルアルコール(イソプロパノール)を生産するための新しい手法を開発したと発表した。新手法は鉱物から得られた不均一系金属触媒を用いたアセトン水素化反応を元にしている。イソプロパノールは利益率の高い製品だが、現在ロシアは輸入に頼っている。
イソプロパノールは自動車の窓を洗浄するウォッシャー液の氷結防止剤として使用される。新しい手法で生産されるイソプロパノールは従来のプロピレンから作られるものと異なり無臭なのが特徴だ。イソプロパノールは溶剤や試薬、化粧品などの他、感染防止用の消毒剤としても使用される。
ロスネフチはアセトン-イソプロパノールの生産設備とイソプロパノールを使ったウォッシャー液の生産設備を傘下のノボクイビシェフ石油化学会社に設置する予定だ。