欧州復興開発銀行(EBRD)は17日、トルコ企業を対象とするサプライチェーン・ファイナンス(SCF)を開始すると発表した。新型コロナウイルス感染拡大で打撃を受けた企業を支援するのが目的。企業の規模を問わず資金を供給する。他の金融機関との提携を通じて融資枠を拡大させる方向で準備を進めている。
SCFは、供給企業に売掛金額を融資し、調達企業の買掛金弁済で資金を回収する。供給企業側は早期に代金を回収でき、調達企業側は支払日を遅らせることができる。
EBRDでは、SCFの実施で企業の借り入れコストを抑え、ビジネス効率を改善できるとみる。大企業にとってはサプライチェーンの強化につながり、中小企業にとっては高過ぎない金利で安定的かつ定期的に資金を借り入れる手段となる。
EBRDは2008~09年の金融危機時にSCFを実施し、企業から高い評価を得たという。