独ダイムラーの高級乗用車部門メルセデスベンツが、ハンガリーのケチュケメート工場に500億フォリント(1億ユーロ強)を追加投資する。来年10-12月期(第4四半期)から電動SUV「EQB」を量産する目的だ。ハンガリーにおける純粋な電気自動車(EV)の生産は他社も含めてこれが初めて。政府はプロジェクトに対し、150億フォリントの助成を実施する。
メルセデスベンツは来年末までに電動車専門ブランド「EQ」から合わせて6モデルを発売する計画だ。EQBはケチュケメートのほか、北京の合弁工場でも製造を手がける。
ハンガリー経済は新型コロナの影響で4-6月期(第2四半期)に前年同期比で13.6%後退した。政府は通期成長率で5~6%のマイナスを見込んでいる。自動車産業はハンガリーを含む中欧地域の基幹産業の一つで、アナリストらは夏の時点で同産業が景気回復をけん引するという予測を発表した。(1HUF=0.36JPY)