PKNオルレンがカナダ企業と提携、バルト海の風力発電事業で

ポーランド石油最大手で国営のPKNオルレンはこのほど、カナダの海上風力発電大手ノースランドパワーと提携し、バルト海の同国沖合に風力発電施設を設置すると発表した。施設の総発電容量は1.2ギガワットに上る。競争当局の許可を経て、2023年の建設開始と26年の完工を見込む。

ポーランド沖23キロメートルの131平方キロメートルのエリアに設置する。事業主体であるオルレン子会社のバルチックパワーはすでに設置許可を取得している。ノースランドパワーはオランダの関連会社を介し、バルチックパワーに2億9,000万ズロチ(6,450万ユーロ)を出資する。

ノースランドパワーは海上風力発電の世界大手。欧州各地に拠点を持ち、施設の設置・運営を行っている。同社が北海に持つ3つの海上施設の総発電容量は1.2ギガワット。現在、日本、韓国及び台湾海峡でも事業開始に向けた検討を進めている。特に台湾海峡の施設の設備容量は1ギガワットの大規模プロジェクトとなる予定。同社は海上風力以外にも太陽光(130メガワット)、陸上風力(394メガワット)、ガス(973メガワット)による発電事業を手掛ける。

ロイター通信によると、ポーランドでは海上風力の総発電容量が2040年までに10ギガワットに達すると予想されている。現在、風力及びバイオマス発電を手掛けるポルエナジアがノルウェーの国営エネルギー大手エクイノールと、国営電力会社のポルスカ・グルパ・エネルゲティチュナ(PGE)がデンマークの風力発電大手オルステッドとそれぞれ共同事業について検討している。(1PLN=28.11JPY)

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