中国自動車・バッテリー大手の比亜迪汽車(BYD)は17日、ルーマニア黒海沿岸のコンスタンツァ市と電気バス20台を供給する契約を交わした。同市初の電気バスは2022年初めに導入される予定。BYDは高速充電と夜間充電を組み合わせた充電設備も合わせて供給する。
ルーマニアからの電気バス受注は、国内南東部ブザウ市公共交通会社、トランスバス・ブザウとの9台供給契約に続き2度目となる。BYDは電気バスが安全で信頼できる快適な排出ゼロの交通手段として、国内の他の都市でも導入が検討されるきっかけになることを期待している。
BYDはハンガリー西北コマーロムの工場で欧州市場向けに電気バスを製造している。車両は低床式で全長12メートル、最大航続距離は300キロメートルに及ぶ。
ルーマニアは電気自動車(EV)の普及拡大のため、充電スタンド網の整備に取り組んでいる。欧州委員会は先ごろ、この支援を目的に2020~25年を対象に5,300万ユーロの助成枠を設けることを承認した。