露ロスネフチと英BP、炭素排出削減で協力

ロシア石油最大手の国営ロスネフチはこのほど、提携する英石油大手BPと炭素排出量の削減など環境対策に関する協力協定を結んだと発表した。両社は同対策に関連する事業や手法の開発、排出量管理の基準作りなどに取り組んでいく。排出量削減手法については、特に下流分野における排出削減に力を入れる方針で、代替燃料の開発や炭素ガス吸収に寄与する森林の整備、森林によるカーボンオフセットを通じた排出権取引などを検討していく。

ロスネフチは2035年に向けた炭素ガスの管理計画をすでに策定している。それによると、 2,000万トンの二酸化炭素(CO2)相当量の温室効果ガスの排出を間接的なものを含め削減 石油・ガスの生産時に直接・間接に排出される炭素ガスの30%を削減 メタンガスの排出率0.25%の達成 不随ガスの燃焼ゼローーを目標に掲げている。

一方のBPは遅くとも2050年までに炭素中立性(カーボンニュートラル)を達成する戦略を打ち出している。今後10年間で炭素ガス排出削減に向けた投資額をこれまでの10倍の年間50億ドルまで増やすほか、30年までに再生可能エネルギーによる発電容量を19年の20倍の50ギガワットに拡大する。また石油・ガスの生産時の排出量は35%~40%削減する方針だ。

ロスネフチとBPは2017年に天然ガス事業での包括的な戦略的提携に乗り出しており、両社の関係は深まっている。

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