ポーランドのクラクフ市が新しい取り組みとして、コーヒーかすを凍結路面の滑り止めに使っている。通常は氷の融点を下げる融雪剤(塩化ナトリウムなど)や小石などを撒くが、隣国ウクライナのリヴィフの例にならい、エリアを公園にしぼって試用中だ。
プロジェクトの中心となっているのは市緑化局で、市内の喫茶店50店舗以上からコーヒーかすを集めている。協力店舗数は予測を大きく上回り、緑化局のプジエムスカ・グジェシスク局長によれば、「ゼロ・ウェイスト(無駄・ごみを無くす暮らし方)や環境、リユースをめぐる議論が盛んになった」という副次効果もあった。
コーヒーかすは公園の特定区画に撒き、看板でわかるようにしている。靴などに付いて住宅に入るのが嫌な人は、避けて通れば良い。
なお、個人で試す場合には、かすを一旦乾燥させて保存し、使う前に再び湿らせてから撒かないと、余計に滑る恐れがあるという。注意が必要だ。