トルコ、EV国民車向け半導体部品の国産化に自信

半導体不足に世界の自動車メーカーが頭を悩ませる中、トルコが国内開発・国内生産の電動(EV)国民車では「電子部品も国内で生産できる」と自信を示している。主に防衛産業向けに部品を供給する半導体技術研究所(YITAL)が自動車用に対応できるノウハウを有しており、要望があれば比較的簡単に生産を実現できるという。

YITALは、トルコ学術技術研究会議情報工学・セキュリティ研究センター(TUBITAK BILGEM)に属する国立電子工学・暗号学研究所(UEKAE)がゲブゼで運営する研究機関だ。BILGEMはYITALで部品開発を行い、ロケットサン、アセルサン、TUBITAK防衛産業研究開発研究所(SAGE)などトルコ防衛産業の半導体需要の多くをまかなっている。

UEKAEのエルダル・バイラム理事は「トルコはアルゴリズムからICまでITセキュリティに必要な全部品を開発・生産する能力を持つ数少ない国の一つ」とし、「防衛産業向け半導体製品を自動車向けなど他の産業で使えるように対応する能力がある」と自信を示した。

トルコでは2018年、国民車の生産を目的として国内大手企業5社が合弁会社TOGGを設立した。北西部ゲムリクで工場を建設中で、来年の量産開始を予定する。

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