コロナ禍で世界的に広がっているテレワークについて、ロシアでは9割近くの就労者が同勤務形態に満足していることがオーストリアの金融大手ライファイゼンバンクの調査で分かった。テレワークの長所として、通勤時間がない(78%)、大幅な経費節約(49%)、家族と過ごす時間が増える(約5割)、仕事と趣味を両立しやすい(36%)、気が散らず効率的に仕事できる(33%)、別の町・国でも仕事できる(33%)を挙げる回答が多かった。
一方、テレワークをうまく利用できなかった(6%)、失望した(6%)、自宅勤務では十分体を動かせない(5割超)、十分な会話ができない(42%)、週末も休めず労働超過になる(35%)という不満や、公私の区別がつかなくなる、家庭内の問題や家族の影響で仕事に集中できないという問題も指摘された。同調査はロシアの大都市に住むテレワークを経験した1,000人にヒアリングしたもので、54%が完全なテレワーク、22%は時々出社、24%は期間限定または勤務時間短縮扱いだった。
ライファイゼンバンクは昨年、モスクワ、オムスクなどロシア事業拠点の9,000人近い従業員の5,500人超をテレワークに切り替えた。9月に「フューチャー・オブ・ワーク」プロジェクトを立ち上げ、勤務方法を柔軟化し働きやすさを最適化するため、現場業務(オフライン)とテレワーク(オンライン)を組み合わせた新しい働き方の創出に取り組んでいる。