●燃料価格の上昇を食品類の下落が相殺
●中銀は昨年5月以来、政策金利を据え置き
チェコ統計局(CSU)が10日発表した5月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比で2.9%上昇し、上げ幅は前月から0.2ポイント縮小した。インフレ率の低下は3カ月ぶり。市場は横ばいの3.1%を予測していた。燃料価格の上昇を食品類の下落が相殺した。
CPIを項目別にみると、「食品・非アルコール飲料」でマイナス幅が前月の0.1%から1.3%に拡大し全体を押し下げた。「郵便・通信」も0.5%下落。「アルコール飲料・たばこ」は上げ幅が前月から3.2ポイント減の9.8%に縮小した。
構成比重の最も高い「住居・水道光熱費」は前月から0.4ポイント増の1.3%、自動車燃料含む「運輸」は0.5ポイント増の9.6%に上昇した。
同国のインフレ率は昨年7月の3.4%から今年2月に2.1%まで低下した後、先月(3.1%)まで2ケ月連続で上昇していた。中央銀行は昨年5月に3会合連続の利下げを実施して以降、政策金利を0.25%に据え置いている。