●パワーウィンドウ制御装置に影響深刻
●7月には生産調整の予定も、10-12月期には正常化の見通し
世界的な半導体不足による自動車業界への影響は、独自動車大手フォルクスワーゲン(VW)のチェコ子会社シュコダ自動車にも及んでいる。現地ニュースサイトihned.czが23日、同社のオエリェクラウス生産・物流部長の談話として報じたところによると、半導体部品の調達困難で製造を中断している車両数はすでに約3万3,000台に上る。
シュコダでは通常、週当たり約2万1,000台を生産しているが、現在、3,000~5,000台分の部品不足となっている。特に深刻なのはパワーウィンドウ制御装置で、主力モデル「オクタヴィア」では横滑り防止装置(ESP)ユニットも調達難となっている。オエリェクラウス部長によると、7月に60の作業シフトを中止する計画で、終日生産停止となる可能性もある。ただ、年末に向けて半導体部品の供給は改善し、第4四半期(10-12月期)は市場が正常化すると見ている。
シュコダの今年1-3月期売上高は前年同期比4.1%増の50億4,900万ユーロ。納品台数は7.2%増の24万9,600台で、コロナ禍による落ち込みからの回復が進んでいる。