●総資本は1.2億ユーロ超に
●現在、ウルトラキャパシタの弱点をカバーする新製品を開発中
ウルトラキャパシタ(電気二重層キャパシタ)の開発製造を手掛けるエストニアのスケルトン・テクノロジーズは1日、シリーズDの追加ラウンド(D2)で事業資金2,900万ユーロを獲得したと発表した。丸紅、蘭アディエン・アルミニ、欧州投資銀行(EIB)など既存の投資家はほぼすべて増資に応じたもよう。ラウンドD全体で調達した資金は7,040万ユーロに上る。同社は3月にも独連邦経済エネルギー省とザクセン州から5,100万ユーロを調達しており、総資本は1億2,130万ユーロに達した。
スケルトンはウルトラキャパシタの欧州最大手メーカーで、独自開発の湾曲グラフェンを組み込んだ様々な製品を提供する。現在、ウルトラキャパシタと従来のリチウムイオン電池の中間に位置する新製品「スーパーバッテリー」の開発に取り組んでいる。同製品はウルトラキャパシタが持つ高出力、高速充放電、長寿命などの特長に、高いエネルギー量と長時間の電力保持を可能にするバッテリー技術を組み合わせたもの。製品化に成功した場合は電気自動車(EV)用バッテリーとして高い競争力を持つと期待されている。
同社は開発拠点を本国とドイツ、製造拠点をドイツに置く。