保守サービス・プラットフォーム開発の露ワウワークス、360万ドルを調達

●インド・東南アジア市場の開拓に資金を振り向ける予定

●ロシア国内の契約事業者数は4万、ドイツや英国にも進出

保守・メンテナンスサービスのプラットフォームを運営するロシアのスタートアップ、ワウワークス(WOWWORKS)はこのほど実施した資金調達ラウンドで、360万ドルの獲得に成功した。現地紙『ベドモスチ』によると、資金調達に応じたのはロシア系ベンチャーキャピタル(VC)のDVキャピタルとAddVenture、イスラエルのLVL1の3社で、AddVentureは2017年にも100万ドルを同社に投資している。ワウワークスは今回調達した資金をインドと東南アジア市場の開拓に振り向ける予定だ。

同社のプラットフォームでは部屋の修繕や清掃、オフィス機材の調整など300種類に上るメンテナンス業務についてサービスを提供する事業者を見つけることができる。利用者とサービス事業者を効率的に結びつけるのみならず、メンテナンス作業の品質を保証する仕組みを導入しているのが特長だ。具体的には、ワウワークスの担当者は資材の調達や作業のタイミングを含め、作業完了に至るまでのプロセス全般を監視する。料金は事前に決定されるうえ、従来よりも最大40%安価に作業を依頼することができるという。

ロシア国内の契約事業者数は4万。利用者には個人のほか、金融・IT大手の国営ズベルやドラッグストア大手のリグラなど200の企業が含まれる。ベラルーシ、ポーランド、ドイツ、オーストリア、英国にも進出している。

ワウワークスは2015年、セルゲイ・ディアチェンコ氏とアレクサンドル・シピロフ氏によって設立された。2020年のロシア国内での売上高は2億2,480万ルーブル(約310万ドル)、損失は3,980万ルーブル(約55万ドル)だったが、ロシア国外を含む売上高は700万ドルで前年の10倍と大きく成長した。(1RUB=1.48JPY)