●景気回復で自動車需要が拡大し、対象価格帯の乗用車が不足
●計画では予算850億ルーブルで、約5万台が適用対象
ロシア政府はこのほど、計画していた乗用車リース支援措置の実施凍結を決めた。景気回復で自動車需要が拡大し、対象となる価格帯の乗用車が不足しているためだ。
現地経済紙『コメルサント』によると、通産省はすでに、リース頭金10%を補助する支援措置を承認していた。予算は850億ルーブル(6,750万米ドル)で、およそ5万台に適用する予定だった。
しかし、景気回復で乗用車の需要が急拡大。販売台数は上半期に前年同期比で37%増加し、通期ではさらに大きな伸び率が見込まれる。一方で世界的な半導体不足が供給にブレーキをかけ、品不足と価格上昇を招いている。リース支援措置の対象となる価格150万ルーブル未満の乗用車は不足しており、支援策を実施すればさらに値上がりする恐れがある。
部品不足でロシアの生産者価格は5月期に前年同期比35.3%増、6月も31.1%増と大きく上昇した。(1RUB=1.47JPY)