●黒海沿岸のブルガスと、第2都市プロウディフ間を結ぶ
●CO2排出量はトラック輸送の16分の1に
デンマークの総合コンテナ輸送大手A.P.モラー・マースクは22日、ブルガリアでブロックトレイン(コンテナ専用列車)の運行を開始した。黒海沿岸のブルガス港と国内第2の都市プロウディフを双方向に結ぶ。
プロウディフと首都ソフィアの間はトラックによるシャトル輸送を毎日運行する。ブロックトレイン・サービスの導入でブルガスとソフィアの輸送距離は40キロメートル短くなる。夜間の運行で一度に多くのコンテナを運ぶことができ、中継貨物の輸送が効率化できる。同時に二酸化炭素(CO2)排出量もトラック輸送の16分の1に抑制できるという。
マースクは「単に輸送手段をトラックから鉄道に変更するだけでなく、サプライチェーンを鉄道に結び付けることで顧客に付加価値をもたらすサービスを提供できる」と自信を示している。
ブロックトレインの最初の顧客として、すでにデンマーク家具量販店JYSKの現地子会社と、ブルガリアの包装材・製紙会社のモンディ・ペーパーが利用を決めている。
A.P.モラー・マースクは、サプライチェーンをつなぎ、より容易に運営できる総合サービスを提供する。コンテナ輸送事業の世界最大手で、130カ国で約8万人を雇用する。