●通信遅延が生じにくいEDCは迅速なデータ処理分野に向く
●受け入れ地のプロブディフ・テックパークはでは人材開発も
エッジデータセンター(EDC)開発で急成長するインドのビューナウ・インフォテック(VueNow Infotech)が、ブルガリアに事業進出する。現地でスタートアップ企業育成パークを運営するプロブディフ・テックパークと8月、同社のデータセンターインフラ構築で提携覚書を交わした。
EDCは顧客の事業拠点近くに設置する小規模なデータセンターで、通信の遅延が生じにくいことから迅速なデータ処理が求められる分野に適している。ビューナウはプロジェクトの第1段階として、サーバーラック100本を備える6カ所の高格付け(ティア4)データセンターをつなぐマスターハブ拠点を開発する計画だ。また、ブルガリア国内にスキル開発センターを開設し、若いIT人材を育て将来的に自社の技術部門で雇用する考え。
プロブディフ・テックパークは国内の起業エコシステム(循環型経済圏)の開発を主目的に設立された。テックパーク内でコンサルティングや資金提供などを通して起業とスタートアップの事業発展を支援するほか、イノベーション・テクノロジーカレッジや研修センターなどの設立を構想している。現在、情報工学と情報通信技術(ICT)分野のリーダーシップ育成を専門とするマハトラ・ガンジー国際高等学校の設立を申請中だ。
ビューナウ・インフォテックは2019年の設立。インドの業界大手を目指し、2025年までにEDCネットワークを国内最大規模に拡大する方針。