トルコのホーン大手セゲル、EVモデルへの製品採用拡大

●製品はテスラ「ロードスター」や中国EVメーカーなどが採用

●競合は少なく、「欧州で3社、世界では10社~12社」

トルコのホーン大手セゲル(Seger)が世界市場での存在感を増している。同国最大のホーンメーカーである同社は世界の上位10社内に位置しているが、需要拡大を追い風に電気自動車(EV)メーカーへの納入を増やしているほか、開発が進む同国初の国産EVへの供給も開始する予定だ。20日付の日刊紙『デイリー・サバフ』が伝えた。

EVメーカーによる同社製品の採用例には、米テスラのスポーツカー「ロードスター」や、中国の新興EVメーカー小鵬汽車(Xpeng)への納入などがある。セゲルによると、競合は少なく欧州で3社、世界全体では10社から12社にとどまる。

セゲルは1981年、銅線メーカーとして出発した。ホーンの累積生産量は1億1,000万個で、そのうち80%を70カ国に輸出してきた。自動車向けのほか列車や船舶向けも生産している。自動車産業の集積する北西部のブルサに本拠を置き、約200人を雇用する。独アウディ、フォルクスワーゲン(VW)、メルセデス、オペル、仏ルノー、シトロエン、プジョー、韓国現代、米フォードなどのメーカーやブランドと取引がある。

同社はまた、初の国産自動車の開発を目指すトルコの企業連合TOGGにも製品を供給する予定だ。TOGGは2030年までに、ミドルクラスのSUV、セダン、ハッチバック、コンパクトクラスのSUV、ミニバンの5モデルを市場に投入することを目指している。まず来年からコンパクトSUVの本格生産を開始する予定。

セゲルはホーンのほか、自動車用電球及びバッテリーの生産も行っており、この分野でも市場シェアの拡大を目指す方針だ。

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