●トルコの需要拡大に対応する目的
●ザプシブネフチキムはロシア最大の石化プラント
ロシア石油化学最大手のシブールが、トルコの需要拡大に対応するため、シベリアにあるロシア最大の石油化学プラント、ザプシブネフチキム(ZapSib)のポリマー生産施設に新投資する計画だ。販売・調達・事業開発責任者であるセルゲイ・コミシャン取締役が、トルコ・アナドル通信社とのインタビューで明らかにした。同社にとって、トルコはイスラエルや北アフリカなど近隣地域への供給拠点としても重要な役割を担っている。
ZapSibは昨年、トルコにポリプロピレン(PP)の供給を開始した。高密度PPとリニア低密度PPの同国輸入高で上位3社に入る見通しだ。コミシャン取締役によると、ポリエステル樹脂の合成原料として使われる無水マレイン酸の生産能力を年間4万5,000トンに引き上げる。すでにトルコの複数顧客と協議済みで、来年供給を開始する計画だ。
トルコの受注状況は堅調で、一部の業種の成長性と高い収益性に期待している。家庭用品や自動車部品に使用されるPPコポリマー(共重合体)などを中心に生産能力を拡大する考えだ。