セルビア、国内初の原発建設でロシア原発公社と議論

●他国の原発への出資方針から国内建設に舵を切る

●費用は100億ユーロ超、予算繰りは非常に困難との観測

セルビアのブチッチ大統領はこのほどユーチューブで配信されたインタビューで、同国初の原子力発電所の建設についてロシア国営原子力公社(ロスアトム)と様々な観点から議論していることを明らかにした。これまではハンガリー中部のパクシュ原子力発電所など他国の原発への出資を有望視していたが、新たな選択肢として国内建設を真剣に検討しているという。

ブチッチ大統領のインタビューはロシア訪問前に行われた。同大統領は11月下旬、ロスアトムのリカチェフ社長とハイテク・イノベーションセンターの建設について協議しており、ロシアのプーチン大統領と同提携合意を交わす予定だ。両国政府は先に医療、化学、農業、鉱業、社会開発のためのハイテクセンターの建設で提携合意している。

セルビアの原発建設の大きな障害は100億ユーロを超える投資資金の調達だ。国家債務を国内総生産(GDP)の60%以下に抑えなければならず、政府としての予算繰りは非常に困難とみられる。

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