●西バルカンのスタートアップ・エコシステム構築を目指す
●1,200万の地域人口を抱える西バルカンへの参入機会を提供
アルバニアの首都ティファナで11月19日から21日にかけて、スタートアップの振興を目的としたイベント「テックスターズ・スタートアップ・ウィークエンド」が開催された。同国を含む西バルカン諸国(クロアチア、ボスニア・ヘルツェゴビナ、セルビア、モンテネグロ、コソボ、北マケドニア)から数百人の若者が集まり、自社の売り込みを目的としたピッチイベントに参加するなどスタートアップのエコシステム(循環経済圏)の形成に向け活発な活動が行われた。
今回のイベントはアルバニアのスタートアップやイノベーションを支援するオフィシア・イノベーションハブが主催したもので、西バルカンの起業家を支援する地域協力評議会(Local Cooperation Council)の支援の下で開催された。イベントでは西バルカン諸国の若者がグループに分かれて専門家のサポートを受けながら相互評価を行ったほか、車の中で使用できるコーヒーメーカーや食品の品質測定プラットフォームなどのプレゼンテーションが行われた。会場では相互に協力して作業を行ったり、ノウハウを交換したりする光景が見られたものの、同諸国のスタートアップのエコシステムは十分ではなく、当事者(アクター)同士が協力関係を構築することが重要な課題となっている。
今回のイベントは現地のスタートアップにとり1,200万の人口を抱える西バルカン地域への参入機会を提供するものとなった。ティファナ市のエリオン・ベリアイ市長は、「近隣諸国との間で開かれた社会を築きたいのなら若者がそれを担うに相応しい。彼らはアイデアを持ち、イノベーションに向けて偏見なく協力することができる。我々古い世代が持っていない志を持っている」と話し、応援する姿勢を見せた。