ブルガリアのIoT新興企業シングズログ、100万ユーロを調達

●同社は後付け式のライフライン監視システムを運営

●すでに欧州、アジア、豪州の30カ国強に進出

省エネ・省資源ソリューションを手がけるブルガリアの新興企業シングズログ(ThingsLog)は、このほど行ったシードラウンドで100万ユーロを調達した。資金は製品・技術開発及びマーケティングに振り向ける。ソフィアに本社を構えるモーニングサイド・ヒル・キャピタルマネジメントとリコンサイル管理(照合管理)ソフトを開発する米リコナート(ReconArt)から投資を受け入れた。

シングズログは2017年の創業。IoT(モノのインターネット)技術を活用して水道やガス、電力の消費量をリアルタイム監視し、異常を検出するシステムを運営する。同社のハードウエアを後付けするだけでメーター(計量器)などのインフラを変更することなく、簡単に利用できるのが特長だ。記録を参照して消費を減らす材料とするだけではなく、遠隔監視システムを使ってガス漏れや水漏れなど、リスクが大きく費用のかかる問題を自動的に検出できる。

モーニングサイド・ヒルのパヴェル・ヴェルコフ氏によると、シングズログの製品はネットワークやハードウエアの種類を選ばない幅広さに特長がある。小さい分野に特化し、価格競争力も高いので、将来有望とみている。

これまでに、欧州、アジア、豪州の30カ国強に進出している。今後は調達資金を活用して従業員を現在の20人から30人へ増やすほか、農業や公共性の高い建物・施設の監視といった新分野にも進出する計画だ。国外市場における自社ハードウエアの許認可手続きも進める。

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