チェコが新型コロナの隔離期間を短縮、オミクロン株流行に対処

●期間を5日に短縮し、社会機能の維持を狙う

●症状がある場合は治まってから2日後まで隔離を延長

チェコ政府が、新型コロナに関連する隔離規則を変更した。隔離基準を厳しくする一方で、今月11日から期間を5日に短縮する。オミクロン株の流行拡大を受けた措置で、感染者増加による欠勤者数を抑える狙いだ。医療・公益・運輸など、最低限の社会的インフラを維持するために必要な分野で働くエッセンシャルワーカーについては、「隔離就業」の導入も検討している。

抗原検査が陽性だった場合、これまではPCR検査の結果を待って隔離措置の要・不要が判断されてきたが、今後は抗原検査のみでも隔離となる。無症状感染者(陽性者)、感染者と接触した人(予防的隔離)の隔離期間は、いずれも従来の14日間から5日間に短縮された。予防的隔離では、予防接種を受けた人及び過去6カ月間に感染して回復した人(回復者)も新たに対象に含まれる。

隔離最終日に無症状であれば、検査なしで隔離を解除する。症状がある場合については、症状が治まってから2日後まで隔離を延長する。

また、職場で実施が義務付けられている抗原検査については、新たに予防接種済みの人も回復者もその対象となる。

新設の国立感染症管理研究所のロマン・フリーベク所長は、変更の根拠について「オミクロン株の感染者は症状が現れる前の約2日間と、現れてからの約3日間にウイルスの排出量が最も多く、ほとんどの場合、5日間の隔離を終えた時点で感染リスクが大きく減る」と説明した。

なお、政府はエッセンシャルワーカーが抗原検査で陽性となった場合、無症状であれば、同僚を含む他人と接触しない環境下で働く「隔離就業」を認めることを検討している。対象となる可能性のある具体的な職種については明らかにされていない。

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