ステランティス、ロシア・カルーガ工場を停止

●対ロ経済制裁と、部品の調達困難を受けた措置

●欧州向け商用バンの生産事業は仏英の工場で行う

欧州自動車大手ステランティスは19日、ロシアのカルーガ工場を停止したと発表した。ロシアのウクライナ侵攻に伴う対ロ経済制裁と、部品の調達困難を受けた措置。すでに3月上旬には同国における完成車の輸出入を停止していた。同社は三菱自動車と合弁でカルーガ工場を運営している。

ステランティスは声明で、「暴力に反対し、平和を取り戻すためのあらゆる試みを支援する」と表明。全ての制裁措置を順守し、従業員を保護するために操業の停止を決定したとしている。約2,700人の従業員は6月まで一時解雇または休暇扱いになるという。

カルーガ工場はモスクワの南西180キロメートルに位置する。年産能力は12万5,000台。旧PSAグループ向けの商用バンのほか、三菱自のSUV「アウトランダー」や「パジェロ」を生産している。ステランティスは戦争前、同工場から欧州向けにプジョー、シトロエン、オペルの各ブランドの商用バンを出荷する方針だったが、それらの生産事業は現在、仏オルデンおよび英ルートン工場で行われている。

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