●北西部ムルマンスク州の鉱床開発を視野
●リチウム原料の調達を輸入に頼る同国は現在、調達先が限定
ロシアの非鉄金属大手ノリリスク・ニッケルは25日、リチウム・プロジェクト提携でロシア原子力公社(ロスアトム)と合意したと発表した。北西部ムルマンスク州のコルモイゾルスコエ(Kolmozerskoye)鉱床の開発を視野に入れている。まずは開発免許の取得に向けて合弁会社の設立を検討する。
ロシアはリチウム原料の調達を輸入に頼る。ウクライナ侵攻を機に発動された欧米諸国の制裁に沿い、チリとアルゼンチンがロシアへの供給をストップしたため、現在はボリビアだけに調達先が限られている。
ノリリスク・ニッケルは、「リチウム鉱山開発により、電動車(EV)向け駆動モーターなどリチウムを含む製品の国産化が実現する」とし、原料から完成品までの生産工程を国内で手がける体制作りに意欲を示した。