●アルストムが車両供給、オルレンは水素燃料の補給全般を担当
●同社の燃料電池列車の一部はポーランドで製造
鉄道車両大手の仏アルストムは18日、ポーランドにおける水素燃料電池列車の導入に向け、国営石油企業のPKNオルレンと戦略提携を結んだと発表した。アルストムが車両を供給し、オルレンは水素燃料の補給全般を担当する。今後両社は同国の公共鉄道輸送事業者が実施する入札手続きに共同で参加していく。早ければ2年以内に地域間路線で燃料電池列車の運行が開始される見込み。
オルレンは今年初め、アルストムの燃料電池列車に水素燃料の補給インフラを提供する計画を明らかにしていた。オルレンは2030年までの事業戦略で、水素事業の強化を主要目標のひとつに掲げており、約75億ズロチ(16億1,000万ユーロ)を投じる予定だ。これにより二酸化炭素(CO2)排出量を160万トン削減する。同社はアルストムとの協業を通じて公共輸送における水素燃料活用の経験を積み、国内および中欧での市場地位を強化していく。
アルストムは2018年、世界初の燃料電池列車「コラディア・アイリント」を開発。同年中にドイツで旅客輸送を開始している。同社によると、車両の一部はポーランドで製造されている。(1PLN=28.97JPY)