●台湾同業の源鮮農業生物科技(イエスヘルス)と提携を計画
●垂直農法をもとに欧州最大規模の植物工場ネットワークを作る
垂直農法を手がけるリトアニアのリーフード(Leafood)がシードファンディングで675万米ドル(645万ユーロ)を調達した。台湾の屋内農業グループ、源鮮農業生物科技(イエスヘルス)と提携し、リトアニアおよびバルト海沿岸諸国で「植物工場」ネットワークを構築する資金となる。
リーフードはイエスヘルスの技術をリトアニア、ラトビア、エストニア、ポーランドに導入して、欧州最大規模の植物工場ネットワークを作る計画だ。
第一工場はリトアニアの首都ビリニュスで建設する。2023年第1四半期中の完工を目指す。23年の晩春から作物を出荷する。小売業界のほか、宿泊・飲食サービス業界をターゲットに据える。
工場の床面積は4,000平方メートル、耕作面積は7,150平方メートル。葉物野菜を1日当たり1,000キロ、1年で400トン前後、生産する。2年以内に黒字化し、第2工場の建設に着手する予定だ。
欧州北部は寒冷な気候と長い冬に阻まれ、年間を通しては屋外で作物を育てられない。リーフードでは植物工場の整備で、安全な食品、地産地消を求める消費者のニーズに応える意向だ。
今回の資金調達では、食品・農業分野のスタートアップを数々生み出したニルスペーター・プレツマン氏とイエスヘルスがリードインベスターを務めた。リーフードはこの夏に200万ドルを追加調達する予定。