●年間50台を出荷予定、初年度分はすでに完売
●同社はポルシェとの合弁ブガッティ・リマックに55%を出資
電動(EV)ハイパーカーの開発生産を手がけるクロアチアのリマックは12日、ザグレブ工場で初の量産モデル「ネヴェーラ」(Nevera)の製造を開始したと発表した。年間50台を出荷する予定で、初年度分はすでに完売したという。完成車は近く、米国、欧州、中東、アジアの公式ディーラー25社を通じて顧客に納品される。
「ネヴェーラ」の製造は、現在、ザグレブのヤンコミル工場で手がけているが、ザグレブ近郊のスヴェタ・ネデリャのリマック・キャンパスの完工を待って同地に移管する。
リマックは2009年の創業で、11年に同社初のEVコンセプトカー「C_One」を発表した。「ネヴェーラ」は2番目のコンセプトカー「C_Two」を製品化したもので、開発から量産まで5年の歳月を要した。
リマックは独ポルシェと緊密に提携している。合弁会社ブガッティ・リマックに55%を出資するほか、ポルシェから戦略投資を受けている。
リマックの技術部門、リマック・テクノロジーは、電池システム、動力伝達系(ドライブトレイン)など電動車部品を自動車メーカーに供給する。リマックは先月調達した5億ユーロを活用して、同社の量産体制を整える方針だ。