最年少の教授が誕生~ポーランド

ポーランド最年少の正教授が誕生した。クラコフのヤギエウォ大学で心臓形態学の研究チームを率いるマテウシュ・ホウダさん(29)がその人だ。20代の就任は国内で初めて。これまではヴロツワフ環境・生命科学大学のクジュシュトフ・ソスニツァ教授(衛星測地・宇宙力学)の35歳が最年少だった。

ホウダさんの経歴はそのままでも立派だが、年齢を考えるとその功績が余計に目立つ。2017年には修士を修めることなく、一足飛びに医学博士号を取得し、20年にはやはり国内最年少で教授資格を得た。

13年には仲間とともに心臓形態・解剖学研究チーム「HEART」を結成し、今日まで率いてきた。心臓形態学は構造異常を的確に認識し、治療や診断に役立てることを目指す領域。同チームは、心房中隔に袋状の異変があると脳梗塞を起こしやすいことの証明に成功している。このような異変は人口の半分程度に認められるという。

ホウダさんは2019年に、『フォーブス』誌の「欧州30歳未満の30人」、「欧州新興諸国でもっとも影響力の大きい人物」にも選ばれている。

びっくり経歴を持つホウダさんだが、本人は今回の正教授任命について「苦労はあったが、正教授任命はゴールではなくスタートだ」と至って冷静。今後の業績に期待がかかっている。

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