米アップルが今月発売したiPhone 14(アイフォン・フォーティーン)の販売価格を世界37カ国で比較したところ、トルコが最も高いことが判明した。価格の差は各国の課税の違いによる。
最新ガジェットの価格比較サイト「nukeni.com」は、メモリ容量128ギガバイト(GB)の基本機種(iPhone無印)の販売価格を調べた。トルコは3万999リラ(1,700米ドル)で、iPhone 13(アイフォン・サーティーン)で1位だったブラジル(1,458ドル)に代わり、トップとなった。東欧ではハンガリーが1,134ドルで3位、ポーランドが6位(1,104ドル)、チェコが8位(1,080ドル)。日本は831ドル(11万9,800円)で米国に次いで2番目に安かった。ロシアは、ウクライナ侵攻による制裁でアップルが事業を停止したため、統計の対象に入っていない。
トルコ人就業者の約半分は最低賃金(7月から5,500リラ=302ドル)しか受け取っていない。これらの人がiPhone 14を購入するには、賃金をまるまる6カ月分払わなければならない。昨年の統計でも、iPhone 13の価格は賃金93日分だったが、これが2倍になった格好だ。
トルコ労働組合連盟(Tuerk Is)の調べによると、トルコの4人家族の貧困ライン(8月)は月間収入2万2,442リラ、食費の最低ラインは6,890リラ。多くの人にとってiPhone 14は高嶺の花といえるだろう。