スロバキア、航空分野への水素利用イニシアチブが始動

●コシツェ工科大とコシツェ自治地域が協力覚書を交換

●「欧州のクリーン航空技術開発に貢献する」=同工科大航空学部 

スロバキアのコシツェ工科大学とコシツェ自治地域はこのほど、研究開発推進事業「水素航空バレー・コシツェ」を実施するための協力覚書を交わした。10月24日-28日にブリュッセルで開催される水素特化の年次イベント「欧州水素週間」に合わせて行われた調印式には、同工科大の航空学部とコシツェ自治地域政府の他、欧州の6カ国の関係者が出席した。両者は航空輸送における炭素排出量の削減技術の開発、都市における航空モビリティ、無人航空システムの統合及び運輸部門における仮想現実――といった分野で協力していく。

同工科大のスタニスラフ・サボー航空学部長は、タービンエンジンのハイブリッド推進システムや制御アルゴリズムなどに関する技術を提供し、欧州が目指すクリーン航空技術の開発に貢献していくと述べた。同部長はまた、航空交通管理システム研究センターにおけるデジタル化に関する研究を発展させ、無人交通管理などの開発を行っていく意向も示した。

2005年に設立されたコシツェ工科大学航空学部は民間航空技術者の養成や同国の空軍に対する教育プログラムを提供している他、コシツェ空港のスロバキア訓練アカデミーと協力して職業パイロットや航空技術者に対する実務教育を行っている。

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