セルビア中銀が7会合連続で利上げ、政策金利4%に

●金利は過去5年間で最高の水準

●8月のインフレ率は13.2%に上昇

セルビア中央銀行(NBS)は6日、政策金利を0.5ポイント引き上げ、4%に設定した。これは過去5年間で最高の水準。景気の減速が予想される中、物価上昇に歯止めをかけるため7会合連続となる利上げに踏み切った。

8月のインフレ率は13.2%に上昇し、中銀目標(1.5~4.5%)の上限値を12カ月連続で上回った。エネルギー価格の高騰と輸入コストの増大、干ばつの影響による食品価格の上昇が大きい。今後について中銀は、金融引き締め策と政府が導入する価格上限規制の効果で9月にピークを迎え、その後は低下に転じて2024年前半に目標範囲に戻ると予想している。

中銀は声明で、世界的な景気後退への懸念から国内経済は年末から年初にかけて減速し、特に外需の減退が下振れリスクになると指摘。今後の金融政策は、これらマクロ経済の動向と地政学的な状況を踏まえて行うとする意向を繰り返した。

また、利上げにより通貨ディナールの流動性を引き締めるとともに、対ユーロの為替レートの安定を維持することが中期的な物価の安定に寄与するとの認識も示した。

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