ハンガリーのAIモーティブ、自動駐車技術で英パーコペディアと提携

●GPSの届かない屋内の駐車スペースでも駐車操作をサポート

●システムはSAEの自動運転レベル4に対応

ハンガリーの自動運転技術新興企業AIモーティブ(AImotive)と屋内測位技術・自動車IoTサービスの英パーコペディア(Parkopedia)はこのほど、共同開発した自動駐車ソリューションの運用を開始した。ドライバーの日常的な駐車ストレス軽減に貢献するもので、自動車メーカーによる利用を想定している。コスト効果が高く、スケールアップも可能という。

新自動駐車システム(AVP)は、AIモーティブの自動運転ソフト「aiMotive」の認知技術と、パーコペディアの先進ロボット技術および車載センサー・データを組み合わせた高精度の屋内測位情報をベースにしている。GPS(全地球測位システム)の届かない屋内の駐車スペースでも駐車操作をサポートし、予約した駐車スペースや電気自動車(EV)充電スタンドなどへの誘導も可能。運転時間の短縮やストレス低減が期待できる。

パーコペディアによると、AVPは自動運転の標準となっているSAE(米自動車技術会)のレベル4(高度自動運転)に対応しており、一般ドライバーが利用できる初の自動化装置となるもよう。導入コストの安さに加え、低速運転のため事故のリスクも低く、稼働中に常時信頼できる位置情報を提供できるのが長所だ。

AIモーティブは2015年の設立で、自動運転技術のほかに人工衛星・宇宙技術分野の開発プロジェクトにも関わる。AVPは駐車施設に専用インフラを整備する必要がなく、車載インテリジェンスのみで機能するため需要が大きいと見ている。国外には米カリフォルニア州、日本にも拠点がある。

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