●ナノ材料ベースの添加剤を共同開発する狙い
●ニモはハイテク産業向けに刷新的な添加剤の開発・製造を行う
イスラエルの新興企業ニモ(Nemo)・ナノマテリアルズは10月25日、同国のコンパウンド・マスターバッチメーカー、カフリット・インダストリーズと戦略提携を結んだと発表した。ナノ材料ベースの添加剤を共同開発する。すでに商品化したニモ製品の販売でも協力を受ける。カフリットから投資を受け入れるが、その規模などは明らかにしていない。
ニモは2018年に中部ペタ・ティクヴァで創業した。独自開発の単層カーボンナノチューブなどの先端材料を応用し、ハイテク産業が求める刷新的な添加剤の開発・製造を手がける。従来製品に比べて配合割合が小さいのが特長で、航空・宇宙、自動車、電子機器、繊維、電気通信、エネルギー産業などで活用できる。
カフリットは1973年、南部地区キブツ(農業共同体)、クファル・アザで創業した。マスターバッチ、コンパウンドの特注品をプラスチックメーカーに供給する。
両社は、ニモの持つカーボンナノマテリアル技術をベースに新製品を開発するとともに、カフリットの営業ノウハウを活用して、ニモの電磁波シールド向け導電性マスターバッチなどを販売していく。